診療内容
甲状腺専門外来
甲状腺の病気は「内科」ではなく「専門医」へ
当院には、日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医や日本甲状腺学会 甲状腺専門医が複数在籍しており、バセドウ病や橋本病を中心に、甲状腺のさまざまな病気を専門的に診療しています。
毎週木曜日には、専門の技師による甲状腺超音波検査(エコー)を実施。
専門のクリニックだからわかる甲状腺の腫れやしこり、のう胞・腫瘍の有無を詳細に評価します。
また必要に応じて、昭和大学病院の甲状腺外科医による エコー下甲状腺穿刺吸引細胞診(FNA) も当院にて行うことができます。

さらに妊娠を希望される方や、妊娠中・授乳中の方の甲状腺管理については、産科・婦人科とも連携しながら安心して治療を進められる体制を整えています。
健診で首の腫れを指摘された、触れるとしこりを感じる、動悸や倦怠感が続くなど、気になる症状がある場合は早めにご相談ください。
甲状腺ってどんな臓器?
甲状腺はのどぼとけの下にある重さわずか13〜18gの小さな臓器です。
軟らかいため通常は触れてもわかりませんが、ヨードを原料に甲状腺ホルモンを作り、全身の代謝や体温調節に重要な役割を担っています。
甲状腺の病気は、
- 甲状腺ホルモンが 多すぎる/少なすぎる
- 甲状腺に しこり(腫瘤)ができる
- 炎症 が起こる
といった形で現れます。
当院で診療している主な甲状腺疾患
甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される状態です。
代表的なのは バセドウ病 で、動悸・手のふるえ・汗をかきやすい・体重減少などの症状が特徴です。
20〜40代女性に多く、血液検査(TSH・FT3・FT4・TRAb)やエコーで診断し、内服治療が基本です。
数年かけて寛解を目指し、必要に応じてアイソトープ治療や手術を行うため、高度医療機関と連携しています。
甲状腺機能低下症(橋本病など)
甲状腺ホルモンが不足した状態です。
最も多いのは 橋本病(慢性甲状腺炎)で、疲れやすい・体重増加・寒がり・むくみ・皮膚乾燥といった症状がゆっくり進行するため見逃されがちです。
30〜50代女性に多く、血液検査(TSH・FT4・抗TPO抗体・抗Tg抗体)とエコーで診断し、ホルモン補充療法を行います。
甲状腺のしこり(腫瘤・のう胞)
甲状腺は首の浅い部分にあるため、しこりが見つかりやすい臓器です。
健診や触診で腫れを指摘された場合は、エコー検査を行い、必要に応じて穿刺吸引細胞診(FNA)で良性か悪性かを判断します。
甲状腺の検査体制
血液検査
TSH・FT3・FT4・抗体検査は最短30分で結果が出ます。
※一部の抗体検査・詳細項目は外部委託のため後日説明
甲状腺エコー
毎週木曜実施
9:00-12:30/13:30-15:00
穿刺吸引細胞診(FNA)
月1回(月曜15:00-18:00)、昭和大学 甲状腺外科医が担当。
15:00-16:00は細胞診、16:00-17:00は外科的コンサルト。
※完全予約制、再診の方のみ
必要があればCT・MRI、アイソトープ検査(シンチグラフィー)や手術を高次医療機関と連携して進めます。
穿刺吸引細胞診(FNA)の実施日
2025年:8/18・9/8・10/6・11/10・12/8
こんな症状はありませんか?

- 汗をかきやすくなった
- 動悸や息切れがする
- 疲れやすい、だるい
- 体重が急に減った/増えた
- むくみ、寒がり
- 首が腫れている、しこりがある
「年齢のせいかな?」「更年期かも?」と思う不調が、実は甲状腺の病気のサインかもしれません。
甲状腺の病気は年齢・性別で症状の出方が異なり、更年期障害や高齢者の体調不良やうつ症状と間違われることも少なくありません。
気になる症状があれば、自己判断せず専門医にご相談ください。
担当医師のご紹介
小野 真理
- 日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医
- 日本糖尿病学会 糖尿病専門医
谷山 松雄
- 日本甲状腺学会 甲状腺専門医
- 日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医・指導医
- 日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
- 昭和医科大学 客員教授
井上 ゆか子
- 日本甲状腺学会 甲状腺専門医
- 日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
- 日本内科学会 総合内科専門医
特別顧問 百渓 尚子
- 日本甲状腺学会 甲状腺専門医・指導医
- アメリカ甲状腺学会 会員
中野 賢英(昭和医科大学横浜市北部病院 甲状腺センター)※月1回診察
- 細胞診および外科的コンサルトを担当
- 日本内分泌外科学会 専門医
- がん治療認定医
エコー担当技師
佐々木 栄司(昭和医科大学横浜市北部病院 甲状腺センター)
- 臨床検査技師
- 細胞検査士
- 超音波検査士
- 甲状腺超音波ガイド下穿刺コーディネーター